大判例

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西条簡易裁判所 事件番号不詳 判決

主文

被告人加藤、篠原を各懲役弐年六月に、同鎌倉、同新田を各懲役弐年、同朴戍申、金五竜、安奉化を各懲役壱年及罰金壱万円に処する

被告人朴戍申、同金五竜、同安奉化に於て右罰金を完納することができないときは金弐百円を一日に換算した期間労役場に留置する

訴訟費用中証人藤川一男、高橋荒吉、高石晴夫、芥川勲に支給した分は被告人加藤の負担とし、証人宮川清三郎、山田弘司に支給した分は被告人朴戍申の負担とする

昭和二十七年二月十五日付被告人朴戍申外二名に対する起訴状記載の公訴事実中被告人朴戍申に対する27、30、被告人金五竜に対する、1、2、被告人安奉化に対する1、2、3の各賍物故買の点はいづれも無罪

理由

一、罪となるべき事実

第一、被告人加藤、同篠原、同鎌倉、同新田は別表の通り窃取し若しくは窃取せんとしたが発覚を虞れてその目的を遂げなかつた

第二、被告人加藤は藤川一男と共謀の上昭和二十七年四月十二日頃新居浜市沢津町所在新居浜化学工業株式会社工場用水補給用井戸内にある同社所有の鉄管(経十二吋、長さ六、六米)を窃取すべく引上中発見せられその目的を遂げなかつた

第三、被告人朴戍申、同金五竜、同安奉化は別表の通り被告人加藤、同篠原、同鎌倉、同新田等より同被告人等が窃取した電線等をその賍物であるかも知れないと思惟しながら買受けそれぞれ賍物を故買した

第四、被告人金五竜は二宮道雄が四国電力株式会社新居浜変電所に於て

(一)  昭和二十六年十月頃窃取した銅板五枚(約二十五貫)及銅線五貫位

(二)  同年十一月頃窃取した銅板五枚(約二十五貫)

(三)  同月頃窃取した銅線十貫位

をいづれもその頃同人よりその賍物であるかも知れないと思惟しながら代金貫当り八百円にて買受け以てそれぞれ賍物を故買した

一、証拠の標目(省略)

一、法令の適用

被告人加藤、同篠原、同鎌倉、同新田に対し刑法第二百三十五条第二百四十三条第四十五条前段第四十七条第十条

被告人朴戍申、同金五竜、同安奉化に対し刑法第二百五十六条第二項第四十五条前段第四十七条第十条第四十八条第十八条

尚被告人加藤、同朴戍申に対し刑事訴訟法第百八十一条

公訴事実中

一、被告人朴戍申は

(1)  昭和二十六年十月十六日頃新田芳夫、三井徳一より同人等が窃取してきた電話線四百匁位を代金三百二十円にて

(2)  同年十一月初旬頃篠原義一、加藤伊佐門より同人等が窃取してきた銅線三百匁位を代金二百四十円にて

二、被告人金五竜は

(1)  昭和二十六年七月中旬二宮道雄より同人が窃取してきた銅線六貫位を代金四千二百円にて

(2)  同年九月頃二宮より同人が窃取してきた銅線七貫位を代金四千九百円にて

三、被告人安奉化は

(1)  昭和二十六年十月上旬頃篠原義一、加藤伊佐門より同人等が窃取してきた銅線七、四貫を代金五千九百三十円にて

(2)  その頃右両名より同人等が窃取してきた銅線三、八貫を代金三千四十円にて

(3)  同月下旬頃右両名より同人等が窃取してきた銅線九、四貫を代金七千五百二十円にて

それぞれその賍物たるの情を知りながら買受け以て賍物を故買したとの点はいづれもこれを認めるに足る証拠がないのでこれ等の点についてはいづれも被告人等に対し無罪の言渡をなすべきである。

よつて主文の通り判決した。(昭和二七年八月七日西条簡易裁判所)

(別表は省略する。)

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